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1 はじめに

ホームページから集客したと思って、とにかく早くホームページを立ち上げてもクライアントからの問い合わせは来ません(来るかもしれませんが、可能性は低いです)。

それはなぜかというと、あなたのメッセージが見込客(クライアント)に届いていない可能性が高いからです。

また、開業当初の士業事務所(特に個人事務所)が陥る大きな間違いが、手を広げすぎるということです。一人でも多くのクライアントを獲得したいと思うのは当然ですが、できるだけ多くのニーズに応えたいとあらゆる分野でお客さんのニーズに応えようとやみくもにサービス領域を広げがちです。

ですが、これは逆効果です。継続的な集客を実現したいのであれば、扱う分野は絞るべきです。

このようなジレンマを抱えたままホームページを作っても集客のツールとしては機能しません。

そこで重要なのが、今回のテーマである「ペルソナの設計」です。

せっかくホームページを作ろうと決意したのであれば、しっかりと集客に効果を発揮するものを作りたいですよね。

そのための具体的な準備が、この「ペルソナの設計」ですので、是非最後までお付き合いください。

2 ペルソナって?

突然ですが、あなたのカレーの好みの辛さは次のうちどれですか?

A 甘口
B 中辛
C 辛口

ちなみに私は、辛口です。辛いものが好きなんです。

もう1つ質問です。

3歳の保育園児(ハナコちゃん)がいます。ハナコちゃんにカレーを食べさせるとすれば、どの辛さを選ぶべきでしょうか?

答えは簡単ですね。Aの甘口です。ハナコちゃんはまだ刺激の強い辛口のカレーは食べれません。

さらに、質問です。

辛口のカレーが大好物のタローさんに甘口のカレーを振る舞ったら、彼はどう感じるでしょうか?

「辛口が大好物」のタローさんにとっては、ガッカリですね。
「こんなもんカレーじゃねぇ」と怒鳴られるかもしれません。

最後に、もう1つ質問です。

ハナコちゃんとタローさんに、「中辛」を振る舞ったらどうでしょう?

ハナコちゃんには辛くて食べれません。辛さを期待していたタローさんにとっては不完全燃焼です。だれも大満足とはいきません。

折衷案で「中辛」を選ぶなんていうのは、最悪の選択肢なんですね。誰も満足しないんです。

実はコレ、開業当初の個人事務所が一番犯しがちな失敗パターンなんです。

どんなニーズにも応えるようにあれもこれもと業務の手を広げることは、中辛のカレーを振る舞うことと同じことなんです。
誰もがほどほどに満足しそうなサービスは、結果的に誰の満足も得られません。

あなたが本気でホームページから集客したいと思うのであれば、提供するカレーの辛さを決めなければなりません。

そのときに、何を基準に決めるかというと、「あなたの理想のお客さんが何味のカレーを食べたいか」、つまり、「あたながどんな人のどんな悩みを本気で解決してあげたいか」ということです。

これの「理想のお客さん」を考え尽くすことが「ペルソナを設計する」ということです。

3 ペルソナとターゲットって何が違うの?

ターゲット

ターゲットとは、あなたのサービスを利用してもらいたいユーザーを指します。そして、年代、性別、既婚未婚、職業、年収などのカテゴリーでユーザーをセグメンテーション(似たようなグループに分類)し、獲得したい見込客を絞り込むことをターゲティングといいます。

ターゲットを絞ることで、ユーザーの特性やニーズをしっかりと汲み取り、彼らを集客するためにどのようなコストをかければよいのかを正しく算出することができるようになります。

逆に、ターゲットを絞れていないと、こういう人にも、ああいう人にもとあらゆるニーズに応えようとして、サービスがぼんやりとし、かえって本当に獲得したい見込客にすらメッセージが届かなくなります。さらには、はっきりとしないコンセプトを根拠に集客コストをかけることにもなり、費用対効果も下がります。

ペルソナについて

ペルソナとは、一言でいえば「獲得したい理想の顧客像」です。

年齢や性別、家族構成、居住地域、学歴、インターネット閲覧環境の他、「休日をどのように過ごしているのか」「仕事ではどのようなポジションにあるのか」「家庭での悩み事は何か」「自社に対してどのようなイメージを持っているのか」など、これまでに入手した情報から具体的な人物像を描くためのポイントを挙げ、ペルソナを作り上げます。

ペルソナとターゲットの違いは?

市場が成熟やスマホの普及で情報の取捨選択が手元で瞬時にできるようになった今、ユーザーのニーズも多様化し、しかもオーダーメード化されています。このような環境の中では、より詳細な顧客像をもとにしたマーケティングが求められるようになりました。

そこで、絞り込んだターゲットをより深堀し、ユーザーの理解を深めるために、あなたのサービスを利用してほしい最も重要なユーザーモデルとして設定することが求められます。

ターゲットは、上でも説明したように、「20〜30代の独身女性」「両親と同居する40代の男性」など、カテゴリーでまとめられた「層」です。

一方で、ペルソナは、カテゴリーや層だけではなく、趣味やライフスタイル、抱えている悩みや思想など詳細な情報をもった人物像です。実在の人物ではなく、架空の人物像であることがキモです。

マーケティングを行ううえで基本となるのが3C分析(顧客・自社・競合)です。その中でも最も重要な要素が顧客分析です。(詳しくは、『行政書士のマーケティングに欠かせないフレームワーク7選』を参照してください)

サービス(士業の専門業務)は、それを利用したユーザーの何かしらの悩みや課題を解決するために存在します。ユーザーが抱えている悩みや課題は何なのか、どうすれば解決できるのか。

これを正しくイメージするためには、できるだけ実在すると感じられるようなレベルでユーザー像を特定する必要があります。ペルソナを設計するということは、ユーザーを深く理解するということでもあるのです。

4 ペルソナを設計する意味ってなに?

ペルソナを設計し、象徴的な理想の顧客像を明確化することによって以下のようなメリットが得られます。

ユーザーの視点から物事を判断できるようになる

よく、「相手の立場に立って考えろ」と言われます。

言っていることは理解できますし、確かにその通りですが、実際は相手の立場に立って物事を伝えるということは難しいことです。

生い立ちや生活スタイルも違うし、趣味嗜好もバラバラです。性別が異なるだけで物事の捉え方が180度違うなんていうことも珍しくありません。

例えば、事務所で遺言書の書き方を解説するセミナーを開催することになったときのことを考えてみましょう。

そのセミナーに集客するためには、一般に告知する必要があります。
ここで問題があります。

  • その広告はどこに掲載しますか?
  • その広告のデザインはどんな感じにしますか?
  • その広告のキャッチコピーをどう書きますか?

せっかくコストをかけて広告を出しても、「遺言書の書き方を知りたい見込客」に届かなければ単なるゴミです。

そこで、役に立つのがペルソナです。

設計したペルソナには、性別、趣味、興味、ライフスタイル、生活パターン、生活圏など様々な属性が紐づけられています。

これを最大限利用し、「どこに」「どんな内容で」「何を」訴求すれば「遺言書の書き方を知りたい見込客」に効率よく広告を見てもらうことができるかを決めることができます。

ペルソナを基準に考えることで、ユーザーが見たいと思えるコンテンツか、利用したいと思えるサービスかというように、ユーザーを主語にして考えられるようになります。まさに、「ユーザーの立場に立って考える」ことができるようになるのです。

よりピンポイントにターゲットに響くものが何か分かる

今あなたが扱っているサービスをあなたの親しい友人に売ってくださいと言われた場合、真っ先にどんなことを考えますか?

おそらく、彼(彼女)のことを思い出して、そのサービスのどんな部分をどのように伝えればいいかを想像すると思います。

一方、同じサービスを50代の男性に売ってくださいと言われたらどうでしょう?

何をどう伝えればいいのか迷ってしまうでしょう。

実は、集客で悩みを抱えている多くの事務所は、後者のような状況になっています。その結果、誰のためなのサービスなのか、どのような点がセールスポイントなのかすらよくわらからないものを一生懸命に届けようとしています。

このようなマーケティング活動のムダを減らし、効率よくあなたのサービスを届ける手段として有効なのがペルソナです。

ペルソナを設計することで、あなたの親しい友人にサービスを届ける場合と限りなく近い状況を作り出すことができます。あなたのサービスの「何をどのように伝えれば響くのか」がわかります。

複数の担当者の間での認識の擦り合わせが簡単になる

これは、マーケティングに関わる方が複数いる事務所にあてはまることかもしれません。

複数(外部業者含め)でユーザーに対するイメージを摺り合わせるのは非常に難しいです。もし30代の既婚女性にターゲットを絞ったとしても、それぞれが勝手にその人のライフスタイルや趣味嗜好を想像していると、知らないうちに認識の齟齬が生まれてしまいます。

その点、ペルソナを設計し明確化しておけば全員の中にたった一人のモデルユーザーを共有することができます。サービスの内容、サービスの告知方法など何かで迷ったときにも全員で共通の判断基準を持つことができるようになります。

5 あとがき

この連載は、あなたの事務所でホームページを自作するためのものです。集客ツールとして一日も早くホームページを開設してお客さんから問い合わせが欲しいという気持ちがあるのもよくわかります。

しかし、どんなに時間やお金がなくても、今回お話したペルソナについては必ず考える時間をとってください。

「ペルソナなんて考えなくても、大体のターゲットはわかってるし、ムダムダ」と思ったあなた。絶対後悔しますよ。

この工程を無視してつくったホームページは例え見栄えがよくても、内容はブレブレになります。
せっかく時間とエネルギーを費やしてウェブサイトを開設するのであれば、しっかりと効果をあげてくれるものを目指しましょう。急がば回れです。

次回は、具体的なペルソナの設計手順をお話します。
設計用のシートもダウンロードできるようにしますので、このシートを使いながらあなたの事務所の「理想のお客さん」を作り上げましょう!

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